デジタル大辞泉
「希釈熱」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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きしゃく‐ねつ【希釈熱・稀釈熱】
- 〘 名詞 〙 溶液を溶媒でうすめるとき、発生または吸収される熱量。ふつう、希釈度n1の溶液をうすめて希釈度n2にするときの熱量を示す。〔現代文化百科事典(1937)〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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希釈熱 (きしゃくねつ)
heat of dilution
ある溶液に新たに溶媒を加えて溶質濃度を希釈する際に発生または吸収される熱量。混合熱の一種。ある濃度の溶液から無限希釈溶液までに変化する積分無限希釈熱として数値表に与えられていることが多い。濃厚硫酸水溶液を水で薄めると多量の熱を発生して温度が上がるが,チオシアン酸カリウムKSCN水溶液では吸熱を伴う。しかし,このような強電解質を除いて希釈熱は一般に小さいので,それを定量的に測定する希釈熱熱量計は精密測定を要する。
執筆者:菅 宏
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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希釈熱
キシャクネツ
heat of dilution
ある濃度の溶液にさらに溶媒を加えて希釈するときに放出または吸収する熱.希釈熱の大きさはその溶液の濃度に関係し,溶質濃度が小さいほど小さい.希釈熱の表現には積分希釈熱と微分希釈熱とがある.積分希釈熱は,1 mol の溶質を含むある濃度の溶液に溶媒を加えて別の濃度に薄めるときに出入する全熱量で,微分希釈熱は,一定濃度の大量の溶液に溶媒1 mol を加えたときに出入する熱量である.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
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希釈熱【きしゃくねつ】
溶液を溶媒で希釈するときに発生または吸収される熱量。普通1モルの溶質に対して出入りする熱量で表し,発生する場合を正,吸収される場合を負とし,溶媒の量および初めと終りの溶液の濃度を明示する。
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
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世界大百科事典(旧版)内の希釈熱の言及
【混合熱】より
…液体‐気体,あるいは固体‐液体間の場合に混合したあとが均一な溶体であれば,その熱量変化は[溶解熱]と呼ばれる。また2種類のうち一方がすでに溶液で,他方がその溶媒の場合には[希釈熱]の名で呼ばれる。精密熱量計による直接測定が可能であり,構成分子間の相互作用エネルギーについての知見が導かれる。…
※「希釈熱」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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