普及版 字通 「帛(漢字)」の読み・字形・画数・意味
帛
8画
[字訓] きぬ・しろぎぬ・ぬさ
[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[字形] 形声
声符は白(はく)。〔説文〕七下に「(きぬ)なり」とあり、糸部十三上に「(そう)は帛(きぬ)なり」と互訓する。金文の賜与に帛束・帛束などがみえ、のちの束帛加璧の類。金文の〔兮甲盤(けいこうばん)〕に「淮夷(わいい)は(もと)我が(はくほ)の臣なり」とあって、淮夷はの朝貢義務を負うものであった。はあるいは〔書、禹貢〕にこの地の貢ぎ物とする「貝」の類であろう。古くは旗、のち書画に用い、漢代の帛書・帛画の類が出土している。
[訓義]
1. きぬ、しろぎぬ、うすぎぬ、くろぎぬ。
2. ぬさ、たむけのきぬ。
3. 白と通じ、しろ。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕帛 ハクノキヌ/帛子 ハヘバラヒ 〔字鏡集〕帛 キヌ・カトリ・ハクノキヌ
[語系]
帛beak、(幣)biatは声近く、帛は束帛加璧して神に薦めるもので、幣帛に用いる。〔説文〕七下に「は帛なり」とあり、帛は束帛をいう。
[熟語]
帛冠▶・帛巾▶・帛屐▶・帛書▶・帛詔▶・帛信▶・帛図▶・帛帳▶・帛▶・帛布▶・帛縷▶
[下接語]
衣帛・玉帛・金帛・絹帛・庫帛・細帛・財帛・糸帛・純帛・書帛・生帛・銭帛・帛・束帛・粟帛・大帛・竹帛・疋帛・布帛・幣帛・璧帛・綿帛・裂帛・練帛
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報