裂帛(読み)レッパク

デジタル大辞泉 「裂帛」の意味・読み・例文・類語

れっ‐ぱく【裂×帛】

きぬを引き裂く音。また、そのように鋭い声。「裂帛気合
ホトトギスの鳴き声。

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精選版 日本国語大辞典 「裂帛」の意味・読み・例文・類語

さい‐で【裂帛・裂布】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「さきで」の変化した語 )
  2. 絹、または布の裁(た)ちはし。裁ち余りの布帛。布きれ。たちはずし。
    1. [初出の実例]「法皇の御ぶくなりける時、にび色のさいてに書きて人におくり侍りける」(出典:後撰和歌集(951‐953頃)哀傷・一四〇四・詞書)
    2. 「二藍(ふたあゐ)葡萄染(えびぞめ)などのさいての、おしへされて草子の中などにありける見つけたる」(出典枕草子(10C終)三〇)
  3. 特に、漆器の塗(ぬり)を業とする者が使う布きれをいう。
    1. [初出の実例]「裁𥿻にても布にても裁端をさいてと云。今も塗師方にて漆を拭ふ布裁をさいでと云なり」(出典:随筆・嬉遊笑覧(1830)二上)

れっ‐ぱく【裂帛】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 絹を引き裂くこと。また、その音。〔白居易琵琶行
  3. 杜鵑(ほととぎす)の鳴く悲しい声。
  4. 女の悲鳴や、激しい叫び声のたとえ。
    1. [初出の実例]「忽ち裂帛の声あり。幕は開きたり」(出典:即興詩人(1901)〈森鴎外訳〉歌女)

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普及版 字通 「裂帛」の読み・字形・画数・意味

【裂帛】れつぱく

帛(きぬ)を裂く。また、その音。唐・白居易〔琵琶行〕詩 曲り撥(ばち)を收めて、心(むね)に當てて畫(くわく)す 四絃一聲、裂帛の如し

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