常定寺(読み)じようじようじ

日本歴史地名大系 「常定寺」の解説

常定寺
じようじようじ

[現在地名]宇和町常定寺

常定寺集落東部の山沿いにある。永安山と号し、臨済宗東福寺派。本尊薬師如来。開山は虎関師錬、開基は弟子の回塘重淵で、室町期には京都諸山に列した由緒をもつ。西園寺氏の帰依を得た名刹。回塘は明徳三年(一三九二)に死去しているので(回塘和尚行実)、これ以前の建立である。

「宇和旧記」は当寺に昔一二坊ありとし、永禄七年(一五六四)六月五日「多野(たの)常定寺諸山に開けるとあり、是れ中興か」などとあり、この頃諸山に列せられ、乾室が中興したことがわかる。

天正六年(一五七八)西園寺公広が田三ヵ所を寄進している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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