常無し(読み)ツネナシ

デジタル大辞泉 「常無し」の意味・読み・例文・類語

つね‐な・し【常無し】

[形ク]変わりやすい。無常だ。はかない。
「世の中を―・きものと今そ知る奈良の都のうつろふ見れば」〈・一〇四五〉
[類語]定めない浮き世仮の世諸行無常

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「常無し」の意味・読み・例文・類語

つね‐な・し【常無】

  1. 〘 形容詞ク活用 〙
  2. 永久不変でない。変わりやすい。無常である。はかない。
    1. [初出の実例]「うつせみの世は無常(つねなし)と知るものを秋風寒みしのびつるかも」(出典万葉集(8C後)三・四六五)
  3. 一定していない。それと決まっていない。不定である。
    1. [初出の実例]「世を便々といふ鳥ありて、春秋のさかゐをしらず、遊ぶ所又常なし」(出典:俳諧・本朝文選(1706)三・譜類・百鳥譜〈支考〉)

常無しの派生語

つねな‐さ
  1. 〘 名詞 〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android