干潟町(読み)ひかたまち

日本歴史地名大系 「干潟町」の解説

干潟町
ひかたまち

面積:三二・四四平方キロ

香取郡の南端に位置し、北は山田やまだ町、東は東庄とうのしよう町、南東海上かいじよう海上うなかみ町、南は旭市、南西は八日市場市。町域は大きく分けて椿つばき海を干拓してできた南部に広がる低地域と、北部の下総台地上の地域からなる。低地域は水田が広がり八日市場市・旭市・海上町にまたがる干潟八万石とよばれる穀倉地帯の一部になっている。台地上は畑作地でその間には谷津田が形成されている。台地下縁辺を県道多古たこ笹本ささもと線が通り、その両側に商店や住宅・役場や学校などが立並ぶ。県道に沿って近世に築かれた惣堀がめぐらされているが、現在では東庄町笹川ささがわ黒部くろべ川よりくみ上げた大利根用水が流れている。JR総武本線干潟駅が旭市にあるが、近年では東関東自動車道を利用する定期高速バスが運行しており、清和甲せいわこう停留所がある。町の木は椿で、名物・特産品としては鴨料理や里芋・ミニトマトがある。

町域北部の台地上に遺跡や古墳が集中する。鏑木かぶらきには県指定史跡の御前鬼塚ごぜんきづか古墳を中心とする鏑木古墳群がある。中世には東部は上代かじろ郷に、西部は匝瑳北条そうさほうじよう庄に含まれたとみられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報