平金(読み)ヒラキン

デジタル大辞泉 「平金」の意味・読み・例文・類語

ひら‐きん【平金】

切りはくの一。金箔を鳥の子紙に漆ではり、紙の縦の方向に細く切ったもの。金襴きんらんなどの紋織物緯糸ぬきいとに用いる。

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精選版 日本国語大辞典 「平金」の意味・読み・例文・類語

ひら‐かね【平金・鐐】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 金属を延ばして板状にしたもの。鉄板板金(いたがね)
    1. [初出の実例]「其の著る所の枷、釘てる鍱(ヒラカネ)爆裂すること斧鑿を用ゐる声の如くして」(出典:石山寺本金剛般若経集験記平安初期点(850頃))
  3. 薄く板状に延ばした上質の銀。美しい白銀。南鐐(なんりょう)。〔享和本新撰字鏡(898‐901頃)〕

ひら‐きん【平金】

  1. 〘 名詞 〙 切箔(きりはく)一種。金箔を鳥の子紙に漆で平らに延ばして、たての方向に細く切断したもの。金襴などの紋織物の絵緯(えぬき)に使用する。平金糸

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