斧鑿(読み)フサク

デジタル大辞泉 「斧鑿」の意味・読み・例文・類語

ふ‐さく【××鑿】

おのとのみ。また、それで細工すること。
詩文などに技巧を凝らすこと。
「其句の巧妙にして―の痕を留めず」〈子規・俳人蕪村〉

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精選版 日本国語大辞典 「斧鑿」の意味・読み・例文・類語

ふ‐さく【斧鑿】

  1. 〘 名詞 〙
  2. (おの)と鑿(のみ)。また、おのやのみを使って細工すること。
    1. [初出の実例]「或は刻削せる壁の如く、或は斧鑿せる柱に似、譎奇変幻真に具状すべからず」(出典:日本風景論(1894)〈志賀重昂〉四)
    2. [その他の文献]〔魏志‐鍾繇伝〕
  3. 詩文などに技巧をこらすこと。
    1. [初出の実例]「玉句兮金文、何仮兮斧鑿」(出典:常山文集(1718)二〇・銘)

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普及版 字通 「斧鑿」の読み・字形・画数・意味

【斧鑿】ふさく

斧と、のみ。ほりあと。作為のあと。〔甌北詩話、三〕(韓昌黎の詩)奇險の處は、亦た自(おのづか)ら得失り。蓋(けだ)し少陵(杜甫才思の到る、偶然に之れを得たり。而して昌黎(しゃうれい)(韓)は則ち專ら此れを以てつことを求む。故に時に斧鑿の痕迹を見る。心と無心と異なるなり。

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