年切(読み)としぎり

精選版 日本国語大辞典 「年切」の意味・読み・例文・類語

とし‐ぎり【年切】

〘名〙
樹木が年によって、実を結ばないこと。としぎれ。また、幸運にめぐりあわないことにたとえていう。
※後撰(951‐953頃)雑一・一〇七七「今までになどかは花の咲かずして、よそとせばかりとしぎりはする〈藤原時平〉」
年数を限ること。ある事をするのに一定の年数をあてること。〔日葡辞書(1603‐04)〕
③ 年ごとに限ってすること。
※箚録(1706)「只編年の法には年切りに書く故、其事次の年にわたれば其間に余のこと入たがる故」
年季。また、年季のきれること。

とし‐ぎれ【年切】

〘名〙 =としぎり(年切)
浮世草子本朝二十不孝(1686)一「八月廿三日の大風諸木根をうちかへし、殊に年切(トシキレ)して」

ねん‐ぎれ【年切】

〘名〙 草木が年によって、実を結ばないこと。としぎれ。としぎり。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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