本朝二十不孝(読み)ほんちょうにじゅうふこう

精選版 日本国語大辞典「本朝二十不孝」の解説

ほんちょうにじゅうふこう ホンテウニジフフカウ【本朝二十不孝】

浮世草子。五巻。井原西鶴作。貞享三年(一六八六)刊。親不孝題材に様々な不孝者の生きざまを誇張を交えて描いた一九話と最後に祝儀としておかれた孝行話一話からなる短編集。道奨励の時流に乗り、「二十四孝」などの孝行説話を意識しつつ、孝行とはうらはらな当世人心の諸相を巧みに浮かび上がらせるという、ややアイロニカルな姿勢を示している。後に、「新因果物語」と改題再刊。

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デジタル大辞泉「本朝二十不孝」の解説

ほんちょうにじゅうふこう〔ホンテウニジフフカウ〕【本朝二十不孝】

浮世草子。5巻。井原西鶴作。貞享3年(1686)刊。中国の二十四孝をもじって、日本での親不孝を題材とした20話を集めたもの。

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世界大百科事典 第2版「本朝二十不孝」の解説

ほんちょうにじゅうふこう【本朝二十不孝】

浮世草子。井原西鶴作。1686年(貞享3)刊。5巻20話。改題本に《新因果物語》。中国の《二十四孝》(全相二十四孝詩選)を逆手にとって20の不孝譚を集めたもの。ほかに先行する孝子譚もあるが,直接的には,1683年(天和3)5代将軍徳川綱吉により発令された忠孝令,翌84年の初版から3年連続版を重ねた《本朝孝子伝》にみられるごとき孝行奨励への,作者なりの対応と考えられる。序文に〈孝にすすむる一助〉とあるが,むしろ不孝や悪に徹底するふてぶてしい人間像が鮮やかに描出されていて,異色の作品となっている。

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世界大百科事典内の本朝二十不孝の言及

【二十四孝】より

…特に後者は漢文で書かれたにもかかわらず,大変な好評で,貞享3年(1686),4年と版を重ね,貞享4年には和文に改めた《仮名本朝孝子伝》も刊行され,さらに多くの読者を持った。井原西鶴の《本朝二十不孝》は,《本朝孝子伝》の好評に便乗し,同書〈今世〉の部の孝子20人を,中国の《二十四孝》の趣向を活用しながら,ことごとく親不孝者に逆転して見せた才気縦横の浮世草子である。【佐竹 昭広】。…

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