年切り(読み)トシギリ

デジタル大辞泉 「年切り」の意味・読み・例文・類語

とし‐ぎり【年切り】

年によって、樹木の実がならないこと。幸運にあわないことのたとえ。としぎれ。
「今までになどかは花の咲かずして四十年よそとせあまり―はする」〈後撰・雑一〉
あることのために年数を限ること。〈日葡

ねん‐きり【年切り】

年季奉公のこと。また、その契約を結んだ人。
「―の女に、名をひさと呼びて」〈浮・諸国ばなし・二〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「年切り」の意味・読み・例文・類語

ねん‐きり【年切・年限】

  1. 〘 名詞 〙 年季奉公のこと。また、その契約を結んだ人。特に、半季短期契約奉公人に対して二年以上の年季を限った奉公人。最長年季は一〇年がふつう。
    1. [初出の実例]「摺箔やの年切(ねんキリ)弟子など」(出典仮名草子東海道名所記(1659‐61頃)六)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android