広域災害救急医療情報システム(読み)コウイキサイガイキュウキュウイリョウジョウホウシステム(英語表記)emergency medical information system

デジタル大辞泉 の解説

こういきさいがいきゅうきゅういりょうじょうほう‐システム〔クワウヰキサイガイキウキフイレウジヤウホウ‐〕【広域災害救急医療情報システム】

災害時に都道府県を越えて災害医療に関する情報を共有し、被災地域での医療・救護に必要な各種の情報を集約・提供するシステム厚生労働省が運営する。EMIS(Emergency Medical Information System)。

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日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

広域災害救急医療情報システム
こういきさいがいきゅうきゅういりょうじょうほうしすてむ
emergency medical information system

災害時に都道府県を越えて災害医療情報をインターネット上で共有し、被災地域での適切な医療・救護にかかわる情報を集約・提供する、厚生労働省が運営しているシステム。略称EMIS。1995年(平成7)1月に起きた阪神・淡路大震災の教訓を生かすため、同年度から構築、年度ごとに拡充し、2006年度(平成18)から運用が始まった。東西の2か所の広域災害バックアップセンターと都道府県センター、厚生労働省がネットワークをつくる。バックアップセンターは全国のデータを集積し、災害のために都道府県センターが障害を受けた場合にも対応できる。システムでは都道府県や区市町村、医師会、保健所、消防機関などがネットワークで結ばれる。災害時の医療機関の情報が入力され、それを集計し、医療機関や消防機関に提供する。患者の受け入れ状況も検索できる。また、訓練を受けた医師、看護師らから成るDMAT(Disaster Medical Assistance Team:災害派遣医療チーム)の活動状況も集約し、提供する。さらには、一般向け情報も掲載する。

田辺 功]

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