広域都市圏(読み)こういきとしけん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「広域都市圏」の意味・わかりやすい解説

広域都市圏
こういきとしけん

中心都市の規模が大で、その政治的、経済的、社会的などの機能の支配または影響を受ける地域が広大である場合、その都市圏を広域都市圏または大都市地域(大都市圏)という。東京、ニューヨークロンドンパリなどの広域都市圏は半径50~100キロメートルにも及ぶが、札幌仙台、福岡クラスでは20~30キロメートル程度である。内部には多くの自治体が含まれるが、中心都市の急激な発展によって行政サービスの不均等や利害の不一致などが生じてきているため、各自治体単独ではそれらの処理が困難となり、上下水道、交通、警察消防など各種広域行政が連合して行われることがある。これと似た概念に、複数の都市市街地が連続したコナベーションがある。

[高野史男]

『北川建次著『広域中心地の研究』(1976・大明堂)』『森川洋著『都市化と都市システム』(1990・大明堂)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android