府市場村(読み)ふいちばむら

日本歴史地名大系 「府市場村」の解説

府市場村
ふいちばむら

[現在地名]日高町府市場

円山まるやま川の左岸土居どい村の東に位置する。当地は古代の第二次但馬国府(国衙)の所在地として有力視されており、地名は国府の市場に由来すると考えられる。江戸時代の領主変遷は天保七年(一八三六)までは宵田よいだ村に同じ。同年幕府領となり(「御用部屋日記」など)幕末に至る。慶長一八年(一六一三)の小出吉英所領目録(金井文書)に村名がみえ、高六六六石余。寛永一六年(一六三九)の知高帳では六八八石余(うち一五一石余は畑方)正保(一六四四―四八)頃成立の国絵図では高六六六石余。当村とは別に「府市場内手辺町」が描かれ、豊岡城下から円山川左岸を南進してきた道が通り、伊福いふく村・江原えばら村・宵田村へ通じている。万治三年(一六六〇)村の「悪田之分」が上地となり(→新村、翌寛文元年(一六六一)地改が行われ、高は五三七石余と定められた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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