庭村(読み)あいばむら

日本歴史地名大系 「庭村」の解説

庭村
あいばむら

[現在地名]吉良町饗庭

町域のほぼ中央、矢崎やさき川の左岸に開けた集落。この地は暦応二年(一三三九)足利尊氏が開拓した新田といい、饗庭あえば御厨新田の一。この年尾崎勘解由の一族が伊勢神宮の分霊を勧請、五五〇石のうち二反歩を伊勢神宮の初穂の地としたので御饗庭とよばれるようになり、饗庭郷の名が起こり村名のもとになったという(吉良町誌)。饗場・相場・会場の文字が用いられたが、のち饗庭を復旧した。「三河国二葉松」に「あえば 磯」とあり、享保(一七一六―三六)頃の海岸線を示す。

近世初めは吉良上野介義定領、元禄一六年(一七〇三)幕府領、宝永二年(一七〇五)旗本諏訪主殿領。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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