庭立(読み)にわだち

精選版 日本国語大辞典 「庭立」の意味・読み・例文・類語

にわ‐だちには‥【庭立】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 庭上に降り立つこと。
    1. [初出の実例]「殿もりのとのゐやつれの庭たちに姿かしこき朝ぎよめかな〈藤原信実〉」(出典:新撰六帖題和歌(1244頃)一)
  3. にわだち(庭立)の奏」の略。
    1. [初出の実例]「上御南殿。無庭立。失也」(出典貞信公記‐抄・延喜一四年(914)一〇月一日)
  4. 関所などの役人
    1. [初出の実例]「是は十二ヶ所関所之庭立共、同駒之口三ヶ所候」(出典:伊達家文書‐永正一五年(1518)一一月三日・頤神軒存奭算用状)

にわ‐に‐たつには‥【庭立】

  1. 家のそばに植えてある麻(あさ)の意で、「麻」にかかる。
    1. [初出の実例]「爾波爾多都(ニハニタツ)麻布(あさで)小衾(こぶすま)今夜(こよひ)だに夫(つま)寄しこせね麻布小衾」(出典:万葉集(8C後)一四・三四五四)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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