庵室路(読み)あぜち

日本歴史地名大系 「庵室路」の解説

庵室路
あぜち

戦国時代、相良氏による八代支配のための重要交通ルートの一つ。名称の由来について、近世の「求麻外史」などでは、天文五年(一五三六)一一月二二日の沙弥洞然相良長国長状写(相良家文書)をもとに、相良頼親が八代境神瀬こうのせ(現球磨村)に居住し、後に「求麻山」に庵室を移したことによるとする。しかし頼親なる人物は中世史料では確定できず、永富相良氏の創建にかかる八代支配の山岳軍事ルートとする説が有力。「八代日記」天文二年七月四日条に「長種あせちニ相談として御登候」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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