庾肩吾(読み)ゆけんご(その他表記)Yu Jian-wu

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「庾肩吾」の意味・わかりやすい解説

庾肩吾
ゆけんご
Yu Jian-wu

[生]永明5(487)
[没]大宝1(550)
中国,六朝時代の梁の文学者。新野 (河南省) の人。字,子慎。庾信の父。簡文帝に仕え,その文学集団の中心として活躍。のち侯景の乱の際,江陵 (湖北省) に逃れ,そこで死んだ。写景詠物の詩が多く,字句を彫琢し,声調対句などの技巧的な面を追求した。その詩風を「宮体」と呼ぶ。主著『書品』 (1巻) ,『 庾度支集』 (1巻) 。

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世界大百科事典(旧版)内の庾肩吾の言及

【書品】より

…中国,南朝梁の庾肩吾(ゆけんご)の著した書論。1巻。…

【庾信】より

…南陽新野(河南省)の人。はじめ父の庾肩吾らとともに梁の簡文帝のもとで,宮廷詩人として名を挙げた。駢儷体(べんれいたい)の詩文にすぐれ,同僚の徐陵とともに〈徐庾体〉の名をはせた。…

※「庾肩吾」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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