延命院跡(読み)えんめいいんあと

日本歴史地名大系 「延命院跡」の解説

延命院跡
えんめいいんあと

「三代実録」貞観元年(八五九)二月一一日条に「右大臣従二位兼行左近衛大将藤原朝臣良相奏請、以私第一区、建崇親院、安置藤原氏無居宅(中略)又建延命院、々便隷勧学院、安置藤原氏有病患」とあって、貞観元年に右大臣藤原良相が、崇親すうしん(跡地現下京区)を建てると同時に、一門の病患者が養生治療するために延命院を建立し、勧学かんがく院に監督させたことが知れる。

その所在地は、同貞観九年一〇月一〇日の藤原良相の薨卒伝の一節に「勧学院南辺、更一建一院、号延命院」とあるから勧学院の南側に位置する。ところで、勧学院は「拾芥抄」によれば「三条北壬生西(一丁)」に所在したのであるから、その南側は三条大路南、壬生大路西にあたり、現在の壬生馬場みぶばんば町北側付近となる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android