コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

詔勅 しょうちょく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

詔勅
しょうちょく

天皇の意志を伝える詔書勅書語の総称。古くは臨時の大事大権施行に関する勅旨書で出され,尋常の小事は勅書をもって出された。 1947年以後この名称は用いない。 (→ ,  )

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典 第2版の解説

しょうちょく【詔勅】

広くは,天皇が文書で行うすべての行為を意味し,大日本帝国憲法時代には帝国憲法,皇室典範,皇室令,法律,勅令,条約,予算,軍令,勅書,詔書などの形式があった。狭くは,詔書と勅書を意味する。帝国憲法時代には,詔書,勅書の内容,形式は公式令(1907公布)によって定められており,両者は国民に対し公示されるか否かの点で相違があった。現在,詔勅は天皇の〈国事に関する行為〉(国事行為)に関連して発せられるものに限られ,公式令の廃止によって手続等に関する一般規定は存在しない。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

しょうちょく【詔勅】

天皇の発する公式文書の総称。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

詔勅
しょうちょく

天皇が公の資で発する文書の総称で、詔書、勅書、勅語などをいう。古代以来、中国に倣って、臨時の大事には詔、尋常の小事には勅を発するとされたが、その区別は厳密ではない。大宝律令(たいほうりつりょう)(701)の公式令(くしきりょう)で、初めて詔書と勅旨などの書式と発給手続が規定された。詔書の書式は5通りあって、中務(なかつかさ)省で原案を作成し、太政(だいじょう)大臣らが署名し、天皇は日付と裁可を意味する「可」を自記した。これを御画日(ごえにち)、御画可(ごえか)という。王臣に読み聞かせる詔書は国文体で、宣命(せんみょう)と称した。勅旨は、詔書よりも簡略な手続で発給された。平安時代からは、簡略な形式の宣旨、綸旨(りんじ)が盛んに発せられた。鎌倉時代以降は、内勅に類する女房奉書(にょうぼうほうしょ)が多用された。明治維新後は、事に臨んで詔勅が盛んに出されるようになり、天皇の一人称を「朕(ちん)」とし、漢語の多い独自の文語体が用いられた。1907年(明治40)公式令が制定され、詔勅の区別と形式が規定された。詔書は、皇室の大事と大権の施行に関する勅旨を国民に示すもので、天皇が署名して御璽(ぎょじ)を捺(お)し、宮内大臣、内閣総理大臣、国務大臣等が副署する。勅書は、文書による勅旨で、国民には示されない。上諭は、法律、勅令の公布に際して条文の前に付する勅旨をいう。勅語は天皇のことばで、それを文書にした勅語書も勅語という。ほかに、勅諭、御沙汰(さた)、外国に対する国書、親書がある。1947年(昭和22)日本国憲法の施行に伴い、公式令は廃止された。現在は、天皇の国事行為に関して詔書が発せられ、内閣総理大臣、最高裁判所長官の任命には勅書が出される。勅語は、53年から「お言葉」と称することに改められた。「お言葉」では、天皇の一人称は「わたくし」で、普通の文体が用いられる。[村上重良]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

詔勅の関連キーワード天壌無窮の神勅天皇人間宣言唐大詔令集御名御璽始皇詔版館野守男木刕麻那改新の詔少納言局翰林学士大正政変少納言中書格門下省給事中都良香図書寮翰林院延喜格井上毅

詔勅の関連情報