延方郷校跡(読み)のぶかたごうこうあと

日本歴史地名大系 「延方郷校跡」の解説

延方郷校跡
のぶかたごうこうあと

[現在地名]潮来町延方

内田うちだ山麓に置かれた水戸藩の郷校。文化四年(一八〇七)延方村の井村松亭が江戸の儒学者沢田平格を招き、当地で塾を開いたことに始まる。塾の発展に伴い、水戸藩南郡奉行小宮山昌秀(楓軒)が、近隣の小峰京蔵・内藤伴蔵・高田貞蔵らと図り、内田山に聖堂を建立し、以後延方学校・聖堂学校とよばれた。文化七年に聖堂を再建し、同一四年には水戸藩主徳川斉脩親筆の木牌(茨城県歴史館蔵)も下賜された。盛時には生徒は延方・つじ・潮来、新島しんしま(現千葉県佐原市)鉾田ほこた(現鹿島郡鉾田町)からも来校し、藩から特別講義を委嘱された下総の学者久保木幡竜や潮来の儒者宮本茶村も教授に当たった(久保木家文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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