廿三日町(読み)にじゆうさんにちまち

日本歴史地名大系 「廿三日町」の解説

廿三日町
にじゆうさんにちまち

[現在地名]八戸市廿三日町

八戸城下の中央、表町通沿いに位置する町人町。東は十三日じゆうさんにち町、西はあら町、南は廿六日にじゆうろくにち町、北は徒士かちし町・本徒士もとかちし町に接する。中央を南西から北東街路が通る。文久年間(一八六一―六四)八戸御城下略図に廿三日町とあり、町家とされる。「八戸藩史料」などによれば、盛岡藩時代の寛永六年(一六二九)頃、城城下の町家を移してつくられた町で、三日みつか町・十三日町とともにかみ町または根城ねじよう町と称されたという。城下の中心街をなす。

当町の北側の東角には八戸三店の一に数えられる豪商美濃屋が店を構えていた。美濃屋は享保四年(一七一九)盛岡もりおか(現岩手県盛岡市)から来住して酒造業などを営み(延享二年「八戸御目見得町人由緒調」西町屋文書)天明三年(一七八三)飢饉の際に金三〇〇両を献上し(八戸藩史料)、文化一三年(一八一六)には領内の塩一手買入問屋を命ぜられている(「八戸藩日記」同年閏八月一六日条)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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