引四(読み)ひけよつ

精選版 日本国語大辞典 「引四」の意味・読み・例文・類語

ひけ‐よつ【引四】

  1. 〘 名詞 〙 江戸新吉原遊郭で、遊女張見世を引く時刻実際には九つ時(午後一二時)であるのを吉原に限って四つ時(午後一〇時)とみなして拍子木を打って、遊女が見世を引く合図としたもの。これは、四つまでと定められていた終業時間をいっとき(二時間)だけ延長が黙認された結果で、実際の四つを「鐘四つ」というのに対して、「木の四つ」と称した。ひけ。
    1. [初出の実例]「時に新造御茶引達ひけ四つの鳴(なる)を待(まち)かね」(出典談義本・当世花街談義(1754)三)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android