弥生時代繰り上げ説(読み)やよいじだいくりあげせつ

知恵蔵 「弥生時代繰り上げ説」の解説

弥生時代繰り上げ説

国立歴史民俗博物館の研究チームが2003年5月、弥生時代の開始時期は定説より約500年早い紀元前1000年頃、との研究結果を発表した。福岡市の雀居(ささい)遺跡など北部九州などで出土した土器付着の炭化物や杭など32点からAMS法による炭素14の測定データに基づき、新説を提起した。同年12月には、四国地方の弥生開幕は紀元前810〜同600年ごろで、北部九州よりやや遅れていたことなども発表した。年輪年代測定法など他の検証による裏づけがないことや、以前からの炭素14法への疑問などもあり、激論に発展しそうだ。

(天野幸弘 朝日新聞記者 / 今井邦彦 朝日新聞記者 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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