強訴・嗷訴(読み)ごうそ

精選版 日本国語大辞典 「強訴・嗷訴」の意味・読み・例文・類語

ごう‐そ ガウ‥【強訴・嗷訴】

〘名〙
寺社僧徒・神人が、朝廷幕府に対し、仏力神威を楯にして、集団で示威行為による訴えや要求をすること。平安中期に始まり末期には盛んに行なわれた。特に興福寺の僧が春日神社の神木をかざし、延暦寺の僧が日吉神社神輿をかついでするのが有名。
吾妻鏡‐文治三年(1187)一〇月七日「衆徒聞此事、忽以蜂起、擬嗷訴
百姓徒党を組んで、領主代官などに対し、強引に訴えごとをすること。江戸時代では、徒党、逃散とともに厳禁されていた。百姓一揆
※禁令考‐前集・第五・巻四四・明和七年(1770)四月「徒党してしゐてねがひ事企るを強訴といひ」

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