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強靭鋳鉄 きょうじんちゅうてつ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

強靭鋳鉄
きょうじんちゅうてつ

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

強靭鋳鉄
きょうじんちゅうてつ

強さ、延性の大きい鋳鉄。普通の鋳鉄鋳物は薄片状の黒鉛結晶を含むので、破面がねずみ色を呈する。そのため、ねずみ鋳鉄とよび、日本工業規格JIS(ジス))でもこの呼び名を用い、ねずみ鋳鉄品1種から6種までを規格し、材料記号としてFC10, FC15, FC20, FC25, FC30, FC35を用い、それぞれ引張り強さが1平方ミリメートル当り10キログラム以上、15キログラム以上などとなっている。このうちFC25以上の引張り強さの高いねずみ鋳鉄を総称して強靭鋳鉄とよぶ。伸びも1%程度、抗折試験におけるたわみもかなりあり靭性が認められるので、この名称が用いられる。
 強靭鋳鉄をつくるためには、溶解地金中の銑鉄に対する鋼くずの配合量を多くし、低炭素、低ケイ素組成として黒鉛の量を減らし、また黒鉛以外の基地の部分をパーライトとよばれる強靭な組織とする。このためには、溶解温度を高くして結晶粒度を小さくするとともに、黒鉛結晶の核を与えるための接種処理を行うなどして、黒鉛組織、基地組織の両者を十分調整する必要がある。自動車のエンジンブロック、シリンダーライナー、ピストンなど内燃機関部品に広く用いられ、また工作機械のベッドにも用いられる。高級鋳鉄、パーライト鋳鉄、セミスチールなどもほぼ同様の意味であり、また、菊目組織鋳鉄とかミーハナイト鋳鉄などもこれに属する。[井川克也]

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