形許(読み)かたばかり

精選版 日本国語大辞典 「形許」の意味・読み・例文・類語

かた‐ばかり【形許】

連語〙 (「ばかり」は副助詞。副詞的に用いて) 実質が伴わなくて、ほんの形式だけ。ほんのすこし。しるしばかり。かたほど。
有明の別(12C後)三「御てもわななけどかたばかりかきつけ給」
当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉四「野辺の送はただわずかに式(カタ)ばかりのみ取行なひて」

かたち‐ばかり【形許】

〘連語〙 (「ばかり」は副助詞。副詞的に用いて) ほんのしるしだけ。実際内容にはとぼしく形式的であるさま。
田舎教師(1909)〈田山花袋二五「形ばかりの年越をする為に」

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