影ノ神(読み)かげのかみ

日本歴史地名大系 「影ノ神」の解説

影ノ神
かげのかみ

[現在地名]相川町後尾

後尾うしろお南西海中にあり、干潮時には歩いて渡れる巨大な岩。「佐渡風土記」に「海中嶋有北ヲ後南向窟有参詣之者ハ船ニ而入爰も空海秘法を行ひ給ひし所なり檀上の跡明白也」と記す。岩の南西に面し洞穴がある。全長約二〇メートルの深い自然洞穴で、洞内へは舟を利用しないと入れない。洞穴口は幅五メートル・高さ八メートルで、内部一〇メートルまで海水が浸入し、浸水部分は胴部がややふくらむ太鼓状を呈する。陸部は幅が狭く、階段状の岩をのぼった最奥部に石仏が安置される。「佐渡風土記」にいう空海秘法の壇上跡であろうか。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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