後心(読み)こうしん

精選版 日本国語大辞典 「後心」の意味・読み・例文・類語

こう‐しん【後心】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 経験をつみ重ねること。また、その人。初心者に対して、老成者をいう。ごしん。
    1. [初出の実例]「初心を忘るるは、後心を忘るるにてあらずや」(出典:花鏡(1424)奥段)
  3. 後になって考えてみること。
    1. [初出の実例]「即座の風体は、ただ面白きのみにて、妙見に亡じて、さて後心(コウシン)に安見する時、何と見るも弱き所のなきは、骨風芸劫の感」(出典至花道(1420)皮・肉・骨の事)

ご‐しん【後心】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 仏語菩提心(ぼだいしん)をおこした後、修行が進んだ人。また、その人の心。
    1. [初出の実例]「また因縁契当すること、初心によらず、後心によらず。宿縁しからしめて如是」(出典:伝光録(1299‐1302頃)雲厳無住大師)
    2. [その他の文献]〔摩訶止観‐一下〕
  3. こうしん(後心)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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