風体(読み)ふうてい

精選版 日本国語大辞典「風体」の解説

ふう‐てい【風体】

〘名〙
① 身なり。姿。みかけ。様子。ふうたい。〔易林本節用集(1597)〕
※洒落本・辰巳之園(1770)「客の風躰(フウテイ)は、御大名の勝手用人とも云かっこふにて」 〔梁書‐蕭頴達伝〕
② 技芸などの流派の古くからのならわし。〔日葡辞書(1603‐04)〕
③ 和歌、連歌、俳諧などで、言語によって表現された姿と風情を統一した様式概念。和歌、連歌、俳諧などのさま。
※六百番歌合(1193頃)春上・一八番「歌の風体共によろしく侍るを、左は木の間おぼつかなく侍るにや」
④ 世阿彌の能楽論で、芸・芸風・演技・風姿・情趣など幅広い意に使われる語。歌道用語の転用。
※風姿花伝(1400‐02頃)二「常の振舞に風体変れば、何となく唐びたるやうに」

ふう‐たい【風体】

〘名〙
① =ふうてい(風体)①〔書言字考節用集(1717)〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「風体」の解説

風体
ふうてい

歌学用語。ある思想内容や着想 (心) の言語 () による表現行為 (詠歌) の結果得られた一首の和歌全体の言語形象 (姿) をいう。「姿」「体」「風姿」などともいい,「幽玄」「有心 (うしん) 」「長 (たけ) 高し」など,美的理念を喚起する姿をさす。「心」「詞」の総合のうえに成り立つ概念。歌合や歌論書でよく用いられる語。『古来風躰抄』『近来風体抄』『正風体抄』など書名にこの語を含む歌論書もある。

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デジタル大辞泉「風体」の解説

ふう‐てい【風体】

身分や職業をうかがわせるような外見上のようす。身なり。ふうたい。「怪しい風体の男」「勤め人らしい風体
和歌・連歌などの表現様式。作品から感じ取られる情趣や、それが言葉に表れている姿。歌風
能楽で、役柄・曲柄・芸風・風情などをさしていう語。世阿弥の能楽論用語。風姿。
[類語]風采押し出し人体体裁人前世間体見場みば見栄え見た目見かけ見てくれ格好姿外形外見外面外貌輪郭かたち形状姿形すがたかたちなりなりかたち様子身なりなりふり服装スタイル姿勢姿態体勢かた振りポーズ身振り所作しぐさ素振り思わせ振り演技ジェスチャー

ふう‐たい【風体】

ふうてい(風体)

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