御取越(読み)オトリコシ

精選版 日本国語大辞典 「御取越」の意味・読み・例文・類語

お‐とりこし【御取越】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「お」は接頭語 )
  2. ( 陰暦一一月二八日の親鸞忌を、一か月前に繰り上げて行なう意から ) 浄土真宗の末寺や門徒の家で、陰暦一〇月の、親鸞上人の忌日に行なう報恩講。引上会。《 季語・冬 》 〔俳諧・増山の井(1663)〕
    1. [初出の実例]「折ふし十月廿八日。今宵お取越(トリコシ)とて、殊勝にお文をいただき」(出典浮世草子・西鶴諸国はなし(1685)三)
  3. 繰り上げて行なうこと。
    1. [初出の実例]「来年東林院三十三廻忌相当間、其ヲトリコシ東向当年五月八日〈仏事〉如形可沙汰之由にて」(出典:言国卿記‐明応二年(1493)四月一四日)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android