御器所保
ごきそほ
御器を作る職人の給免田を核に成立したとみられる国衙領。延文五年(一三六〇)左中将某契諾状案(臨川寺重書案)に「愛智御器所御方・山田御器所別給等」とみえ、愛知・山田両郡に分布していた。愛知郡については、現昭和区御器所町にその遺称をとどめるが、山田郡については不詳。
保としての呼称は南北朝期にみえるのみであるが、「吾妻鏡」文治六年(一一九〇)四月一九日条に「内宮役夫工作料未済成敗所々事」として「尾張国(中略)御器所(下略)」とあるのを地名の初出とする。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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