御堂垣外村(読み)みどうがいとむら

日本歴史地名大系 「御堂垣外村」の解説

御堂垣外村
みどうがいとむら

[現在地名]高遠町大字藤沢ふじさわ

藤沢川は源の一は守屋もりや山、一は金沢かなざわ峠より発し、御堂垣外で合して南流する。また、高遠より甲州道中金沢宿に通ずる金沢道はここで西に分れ、杖突つえつき峠を経て諏訪大社上社に通ずる。村はここを中心にして北は片倉かたくら村、南は水上みずかみ村、東は枝村の松倉新田まつくらしんでん村、西は山の尾根を境に箕輪みのわ(現箕輪町)に接する。諏訪郡の背後にあたる交通の要地で、諏訪との関係が深い。

「吾妻鏡」の文治二年(一一八六)一一月八日の条にみえる諏訪大明神領の藤沢はこの地で、神役を怠って源頼朝の勘気を被った藤沢余一盛景はこの地に住んでいたと考えられる。「長野県町村誌」の藤沢村の「藤沢の古城址」の項に「本村北方にあり、字蛇山と云。高さ凡五十丈余、頂上に東西二十五間、南北三十間の平地あり。元暦文治の年間藤沢余一盛景、諏訪の社領に属し爰に住す」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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