御岳郷(読み)みたけごう

日本歴史地名大系 「御岳郷」の解説

御岳郷
みたけごう

甲府市北部、あら川上流域の金峰きんぷ山麓一帯にあった。甲府から北へ抜ける道が走り、甲斐においてとくに崇敬された御岳蔵王権現の里宮(現金桜神社)が鎮座する。「一蓮寺過去帳」によれば、永享七年(一四三五)供養の迎仏房と、文明(一四六九―八七)初年頃供養の円阿弥陀仏に御岳の注記がある。享禄四年(一五三一)一月二一日にはヲウ殿(飯富虎昌、「妙法寺記」では浦殿とある)と栗原殿(兵庫)が武田信虎と対立して甲府を引退き御岳に馬を入れ、浦の今井信元や信濃の諏訪頼満の助勢を受け、河原辺かわらべ(現韮崎市)で信虎軍と合戦して敗れた(勝山記)。戦国時代には御岳衆といわれる社家の集団がこの地にいた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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