御狂言師(読み)オキョウゲンシ

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百科事典マイペディア 「御狂言師」の意味・わかりやすい解説

お狂言師【おきょうげんし】

江戸時代大奥は男子禁制のため,奥女中は歌舞音曲をたしなむにも不便であった。そこで踊りの女師匠が呼び寄せられ,歌舞伎なども演じて見せた。これがお狂言師で,女性ばかりの一座を組織していた。

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世界大百科事典(旧版)内の御狂言師の言及

【女芝居】より

…徳川家大奥または諸大名の奥向は男子禁制であったため,娯楽として歌舞伎狂言を提供するため出入りし,その禄をはんでいた女性があり,どこまでその上限が遡及しうるかさだかでないが,おそくとも安永期(1772‐81)にはかなり大がかりな舞台が大名屋敷内にできていた例(《宴遊日記》における柳沢家)がある。これらの,いわゆる〈お狂言師〉たちが,明治維新によって職を失い,ちまたに流出したが,その一部が一座を組んで一般の劇場で女性だけの歌舞伎を興行した。主として東京神田三崎町の三崎座などを本拠として活躍。…

※「御狂言師」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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