狂言師(読み)キョウゲンシ

デジタル大辞泉 「狂言師」の意味・読み・例文・類語

きょうげん‐し〔キヤウゲン‐〕【狂言師】

狂言を演じる役者
江戸時代大奥諸大名奥向きに出向いて歌舞伎狂言を演じ、また、奥女中歌舞音曲を教えた女師匠お狂言師

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「狂言師」の意味・読み・例文・類語

きょうげん‐し キャウゲン‥【狂言師】

〘名〙
能楽で、狂言を演ずる役者。
※糺河原勧進猿楽日記(1464)「初日。〈四日〉相生〈略〉三井寺〈かくれみの。狂言師。うさぎ大夫〉」
② 江戸時代、諸大名の屋敷に招かれて、踊り物真似などの歌舞伎狂言を演じた役者たちの称。
謀略などで人をだます人。からくりや。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の狂言師の言及

【狂言方】より

…江戸期には大蔵流・鷺流・和泉流の3流が並び立ち,このうち鷺流は大正期に滅びたので,現在は大蔵・和泉の2流が活動している。能楽に携わる演者を総称して能楽師または能役者と称し,狂言方も広義には能楽師,能役者だが,それとは別に狂言方の演者だけをさす狂言師という呼称もある。なお《翁》においては,シテ方が下掛(しもがか)り三流(金春(こんぱる)・金剛・喜多)の場合は,千歳(せんざい)の役と面箱(めんばこ)の役を兼ねて狂言方が演じ,上掛(かみがか)り二流(観世・宝生)の場合は,千歳はシテ方が,面箱は狂言方が演ずる。…

※「狂言師」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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