復号(読み)フクゴウ(その他表記)decryption

日本大百科全書(ニッポニカ) 「復号」の意味・わかりやすい解説

復号
ふくごう
decryption

暗号化されたデータを解読して、元のデータに戻すこと。デコードdecodeともいう。復号に使われるハードウェアソフトウェアデコーダーとよばれる。暗号化されたデータを復号するためには共通鍵暗号公開鍵暗号といったシステムを利用する。

 電子メールに添付された圧縮ファイルを解凍することや、デジタル放送アナログに変換してテレビ視聴できるようにすることも、復号の一種である。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の復号の言及

【符号化】より

…たとえば,(1)文字,記号,数字等のコンピューター内部表現(コンピューターコード)への変換(〈数の表現〉〈文字コード〉の項を参照のこと),(2)画像,音声,文章等,現実のさまざまな情報の表現(データ)に含まれる冗長度を除去し,これらの処理・伝達における無駄を省くための〈データ圧縮〉(〈情報理論〉〈データ圧縮〉の項を参照のこと),(3)情報を扱うさまざまの過程,特に,各種の通信系,計算機の記憶装置,映像・音響記録系等で生ずる誤りを訂正し,より正確な通信を可能とするための〈誤り訂正符号化〉,(4)他者による盗聴や改竄,ハッカーの攻撃やコンピューターウイルスの侵入等を防ぎ,情報を安全に保護するための〈暗号化〉(〈情報セキュリティ〉〈暗号〉の項を参照のこと)等である。ふつう符号化により得られる形態は記号列であるが,それらの全体を〈符号〉といい,本来の形態に戻し,情報を復元・再現することを〈復号〉という。データ圧縮,誤り訂正符号化,暗号化は,そろって,情報を量として扱う学問体系〈情報理論〉の主要なテーマであるが,データ圧縮が情報源に適合する符号化として,真正の情報量(エントロピー)の近くまでデータ長を削減するのに対し,誤り訂正符号化は通信路に適合する符号化として,情報量としては余分なデータ長を追加する。…

※「復号」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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