デジタル放送(読み)デジタルほうそう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「デジタル放送」の意味・わかりやすい解説

デジタル放送
デジタルほうそう

映像や音声の情報をデジタル化して伝送する放送。0と 1の数値組み合わせで情報の内容を規定するデジタル放送は,品質の維持が容易,データ容量を圧縮できる,高品質な映像・音声の再現が可能,付加サービスを提供できる,などの利点がある。日本の地上波テレビジョンの場合,2003年12月にデジタル放送が開始され,2006年には携帯電話向けの「ワンセグ」デジタル放送が始まった。デジタル放送の普及うけ,従来型のアナログ放送は 2011年7月に終了した(→地上デジタルテレビ放送)。放送をアナログからデジタルに切り替えると占有帯域が減少するため,周波数帯を有効利用することにもつながる。デジタル化によって余った周波数帯域は「アナログ跡地」「デジタル配当」と呼ばれている。これらをどう活用するかは国によって異なるが,利用が急増している携帯電話用周波数への転用が有望視されている。ケーブルテレビ衛星放送などの多チャンネルテレビ事業者は,デジタル化によってチャンネル数の増加や双方向サービスの充実が可能になる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報