朝日日本歴史人物事典 「徳力善雪」の解説
徳力善雪
生年:慶長4(1599)
江戸前期の画家。京都の生まれ。名は小兵衛,58歳のとき剃髪し法名を善雪とした。善雪の出た徳力家は,西本願寺の絵所6家のうちのひとつであった。元和から寛永の初めにかけて,関東に下って画道を修業,帰洛してから父善宗のあとを継ぎ,西本願寺の絵所預となった。善雪の師は明らかでないが,狩野山雪説や狩野探幽説がある。西本願寺御影堂内の障壁画を描き(1633),同寺飛雲閣の襖絵を補修したことが知られる。作例として「親鸞聖人絵伝」(8幅,西本願寺蔵),「瀟湘八景図巻」(東京国立博物館蔵)がある。
(小川知二)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報