改訂新版 世界大百科事典 「徳川幕府県治要略」の意味・わかりやすい解説 徳川幕府県治要略 (とくがわばくふけんちようりゃく) 江戸幕府代官所支配勤務の大要を記した書。1915年刊。編者安藤博はおそらく関東郡代手付役と推測されるが,1869年(明治2)退職,静岡藩吏となり,廃藩後大蔵省に勤務し,のち本書を編集した。県治,吏員,管轄地,官庁,経費,職務,旅行をはじめ,土地,租税,検地,貢租,質地,貸与,貯穀,官簿,民簿,訴訟刑罰など絵入りで詳細であり,近世後期の幕府地方行政を知る好著。執筆者:大野 瑞男 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by
日本大百科全書(ニッポニカ) 「徳川幕府県治要略」の意味・わかりやすい解説 徳川幕府県治要略とくがわばくふけんちようりゃく 江戸幕府の県治行政一般についての解説書。安藤博編。1915年(大正4)刊。幕末期に地方(じかた)役人を勤め、のち静岡藩で郡政を担当した編者が、幕府直轄地における地方吏務の実状、徴租の仕組みなど民政の重要事項30項目について説明を加えたもの。雑話、雑件などの項目では勤役中の経験や見聞を豊富に織り込み、また、検地、収納、訴訟刑罰などの項目では解説図を挿入して、幕府の地方支配の実態をわかりやすく解説している。[飯島千秋] 『徳川幕府県治要略』にみる検地 『徳川幕府県治要略』にみる坪刈 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例 Sponserd by