心喪(読み)シンソウ

デジタル大辞泉 「心喪」の意味・読み・例文・類語

しん‐そう〔‐サウ〕【心喪】

喪服は着ないで、心の中で喪に服すること。多く、弟子が師の喪に服する場合にいう。

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精選版 日本国語大辞典 「心喪」の意味・読み・例文・類語

しん‐そう‥サウ【心喪】

  1. 〘 名詞 〙 喪服は着ないが、心の中で喪に服すこと。多く、弟子が師の喪に服する場合にいう。
    1. [初出の実例]「謂。凡人君即位。服絶傍朞。唯有心喪」(出典令義解(833)喪葬)
    2. 「定子皇后心喪に御堂関白張火色下襲を着し給ふよし見えたり」(出典:花鳥余情(1472)六)
    3. [その他の文献]〔礼記‐檀弓上〕

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普及版 字通 「心喪」の読み・字形・画数・意味

【心喪】しんそう(さう)

心のうちで服喪する。〔史記孔子世家〕孔子、魯の北泗上にらる。弟子皆すること三年、三年の心喪畢(をは)り、相ひ訣(わか)れて去る。

字通「心」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の心喪の言及

【喪服】より

…帛衣は天皇常用の白の練絹の衣で,雑色は紫,蘇芳(すおう)などの色をいった。これより喪服の制は広く行われ,平安時代以降ようやく複雑となって,素服,諒闇(りようあん)の服,心喪(しんそう)の服など各種の喪服が用いられ,近代まで宮廷ではこの制が行われた。素服はもと素または白の喪服のことであったが,のちに広く喪服の一般呼称として用いられ,平安時代には素服といって,たとえば無文巻纓(けんえい)の冠に黒色平絹の袍と,ねずみ色あるいは鈍色平絹の表袴(うえのはかま),また,黒生絹の直衣(のうし)に練裏あるいは薄墨の(ひとえ)の指貫(さしぬき)など,さまざまな服装構成が行われ,その服色は喪に服するものの親疎によって差があり,親しい関係のものほど濃く,遠いものほど淡く染める定めであった。…

※「心喪」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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