心柱(読み)シンバシラ

デジタル大辞泉 「心柱」の意味・読み・例文・類語

しん‐ばしら【心柱/真柱】

しんの柱」に同じ。
(真柱)天理教代々の宗教的支柱とされる人物

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精選版 日本国語大辞典 「心柱」の意味・読み・例文・類語

しん‐ばしら【心柱・真柱】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 心柱 ) 中心の柱。
    1. [初出の実例]「宜写梵本。安国内諸寺塔。若無固之。易損弊。須心柱深蔵其中」(出典:日本三代実録‐貞観三年(861)八月一七日)
  3. ( 心柱 ) 伊勢神宮正殿の中央床下にある柱。いみばしら。
    1. [初出の実例]「地祭物忌清掃其地、堀心柱穴。禰宜竪柱」(出典:延喜式(927)四)
  4. ( 比喩的に ) 中心となる人物。家の主(あるじ)や家を支える人物。
    1. [初出の実例]「政道ただしき御家老様、お屋かたのしん柱と追従(ついせう)たらだら」(出典:浄瑠璃傾城反魂香(1708頃)上)
  5. ( 真柱 ) 天理教の首長
    1. [初出の実例]「天理教の真柱(シンバシラ)(旧管長)が、奈良県の体育会長と水上連盟の長とを兼ねているからでもあるが」(出典:日本拝見‐天理(1954)〈臼井吉見〉)

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世界大百科事典(旧版)内の心柱の言及

【五重塔】より

…外観は基壇,塔身,相輪からなる。中央に心柱(しんばしら)または刹柱(さつちゆう)が独立し,その上部が相輪となる。初層は方三間とし,内部に四天柱(してんばしら)をたて,中に仏壇をつくる。…

【柱】より

…使用する場所によって名称が異なり,外回りの側(かわ)柱と,それより1間内側の入側(いりかわ)柱,身舎(母屋)(もや)・庇(ひさし)の別があるときはそれぞれ身舎(母屋)柱・庇柱,そのほか裳階(もこし)柱,向拝柱,門や塀における本柱と控柱などといい,同じ側柱でも隅柱とそれ以外の平柱を区別する。さらに建物の種類により,仏堂では外陣柱と内陣柱,仏壇後ろの来迎柱,塔では入側柱に相当する四天柱,相輪を支持する心柱(檫),書院や民家における床の間の床柱,民家の中心的位置にある大黒柱,さらに特殊なものとして神社本殿で,神明造の妻側に離れて立つ棟持(むなもち)柱や,大社造の中心にあるうず柱などの名称がある。 断面の形状をみると,円柱と方柱のほか六角柱,八角柱,長方形の鏡柱や片蓋(かたぶた)柱,角に自然の丸みを残した面皮(めんかわ)柱などがある。…

【天理教】より

…88年本部は神道本局の所属教会となり,日清・日露戦争では国策に積極的に奉仕して,1908年教派神道の一派として独立を公認された。公認の前年,本席が没し,その後は中山家の当主が〈真柱(しんばしら)〉として教団を統率して,現在に及んでいる。独立後の天理教は,第1次大戦中から戦後,昭和初期の2回にわたって農民・市民の間でめざましい発展をとげ,海外にも進出し,日本有数の大教団となり,天理大学の経営,その管理下に図書館・参考館をもつなど文化施設にも力を入れている。…

※「心柱」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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