ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「志田野坡」の意味・わかりやすい解説
志田野坡
しだやば
[没]元文5(1740).1.3. 大坂
江戸時代中期の俳人。志太とも書く。蕉門十哲の一人。本姓,竹田氏。通称,弥助。別号,野馬,樗木社 (ちょぼくしゃ) ,樗子,浅茅生庵,浅生庵,無名庵,高津野々翁,無名庵野々翁,紗方斎,紗帽子,秋草舎,半醒堂,三日庵,百花窓,蘇鉄庵,かゞし庵,常用庵,照笛居士。越前福井の商家に生れ,のち江戸に出て越後屋両替店の番頭となり,宝永1 (1704) 年辞して大坂に移った。大坂から中国,九州方面に門人が多かった。作風は平明。芭蕉晩年の風調を最もよく示す『炭俵』の撰者の一人。『万句四季之富士』 (15) ,『放生日』 (26) ,『野坡吟草』 (59) などの編著がある。
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