念仏宗(読み)ネンブツシュウ

精選版 日本国語大辞典 「念仏宗」の意味・読み・例文・類語

ねんぶつ‐しゅう【念仏宗】

  1. 〘 名詞 〙 阿彌陀仏を信仰し、念仏によって極楽に往生することを願う宗派。すなわち、浄土宗・浄土真宗・時宗・融通念仏宗など。念仏門
    1. [初出の実例]「又建永の年、法然坊と云上人ありき。まぢかく京中をすみかにて、念仏宗を立て」(出典:愚管抄(1220)六)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の念仏宗の言及

【往生拾因】より

…1103年(康和5)の成立と伝える。念仏の一行は10種の因あるがゆえに,一心に称名念仏すれば必ず往生を得ることを10項目にわたって述べ,顕密諸宗と比較して,念仏は行住坐臥を妨げず,極楽は道俗貴賤を選ばず,衆生の罪もひとしく救済されると説き,これを〈念仏宗〉と称した。本書は念仏者たちの間に大きな影響を与え,競って書写されたといわれる。…

【念仏】より

…しかし,鎌倉時代になると,この浄土教が宗派的に独立するにいたった。南無阿弥陀仏と弥陀の名号を唱えて,極楽浄土への往生を期する,いわば〈念仏宗〉ともいうべき新宗派があいついで出現した。法然が開いた浄土宗,その弟子親鸞が立てた浄土真宗,さらに一遍を祖とする時宗がそれである。…

※「念仏宗」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android