思ひ澄ます(読み)オモイスマス

デジタル大辞泉 「思ひ澄ます」の意味・読み・例文・類語

おもい‐すま・す〔おもひ‐〕【思ひ澄ます】

[動サ四]
心を静める。心を落ち着けて考える。
「宮の中将、谷にむかひたる高欄に押しかかりて、―・したるに」〈狭衣・二〉
俗念を去って仏道に専念する。
「世を―・したる尼君たちの」〈賢木

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「思ひ澄ます」の意味・読み・例文・類語

おもい‐すま・すおもひ‥【思澄】

  1. 〘 他動詞 サ行四段活用 〙
  2. 心を落ち着けて思う。冷静に考える。精神を統一する。
    1. [初出の実例]「心の限り思ひすまして静かに書き給へるは」(出典:源氏物語(1001‐14頃)絵合)
  3. 俗世間を離れて仏道に心を入れる。修行に専念する。
    1. [初出の実例]「世をおもひすましたる尼君たちの見るらむもはしたなければ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)賢木)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android