… 原爆被爆による急性障害は,被爆後4ヵ月(1945年12月上旬)までにいちおう終焉したとみなされ,さらに,この間の死亡者の80~90%は最初の2週間以内で,即日死亡者は70~80%である。これらの全死亡者の直接死因は,約60%が熱傷によるもの,約20%が爆風による外傷,約20%が急性放射線障害によるものとみなされるが,とくに爆心地から1.0km以内にいた人々は,熱傷,外傷,放射線障害が組み合わさって,80%以上の人が急性障害によって死亡している。 原子爆弾被爆による障害が他の爆弾被爆と最も様相を異にするのは,放射線による障害が熱傷,外傷に組み合わさっている点にある。…
※「急性放射線障害」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」