恩光寺(読み)おんこうじ

日本歴史地名大系 「恩光寺」の解説

恩光寺
おんこうじ

[現在地名]福野町福野

福野市街の中央に位置し、東を芝井しばい川が流れる。初め霊応山、のち金剛山と号し、曹洞宗本尊釈迦如来。寺伝によると、開基は応永一〇年(一四〇三)あるいは同一五年と伝え、開祖は月桂立乗。なお貞享二年寺社由緒書上は文明一八年(一四八六)建立とする。「越中志徴」によれば、大永年間(一五二一―二八)増山ますやま(現砺波市)城主神保良衡が立山りゆうせん(現上市町)開基大徹の弟子月桂を招いて庄金剛寺しようこんごうじ(現庄川町)菩提寺として建立したという。現存する位牌に「本州増山城主神保氏恩光寺殿梅翁全通大居士、霊応院殿月桂妙寒大禅定尼神祇」と記され、また「本州木船之城主石黒氏照空院殿廊聖本然大居士、清泰院殿法室妙輪大禅定尼神祇」とあり、木舟きぶね(現福岡町)城主石黒氏も恩光寺建立に関係していたと思われる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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