旺文社日本史事典 三訂版 「恩給制」の解説
恩給制
おんきゅうせい
主従制とともに封建制度の基本として把握される関係で,法制史上の概念。日本においては,鎌倉時代,御家人に対して,将軍が地頭職を安堵したり恩賞として補任したことに始まる。近世に至っては,荘園諸職を恩給する形式は荘園制の崩壊とともになくなり,代わって土地の知行が行われ,俸禄制へと移ったが,禄高を定められて知行を許されることも,主君の恩によるものと考えられていて,思想的には封建社会を通じて変わらなかった。
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