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封建社会 ほうけんしゃかいfeudal society

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

封建社会
ほうけんしゃかい
feudal society

社会発展上の類型の一つで,ヨーロッパ中世において典型的に発展した。基礎としての領主対農民の関係である農奴制と,封建領主 (封建貴族) 内部の関係であるレーエン制 (知行制) を特徴とする。領主は,対内的に土地所有を基礎に農民を直接的に支配し,封建地代を搾取した。また対外的に独立の権力主体としての貴族相互間には,荘園を物質的媒介とする双務的な主従関係が結ばれたが,それは権力分散的状態における唯一の秩序維持手段であった。この段階においてはまだ生産力も低く,発展も停滞的で,共同体を中心とする封鎖的な現物自給経済であり,意識も伝統や慣習を重視するものであった。

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百科事典マイペディアの解説

封建社会【ほうけんしゃかい】

封建制度がみられる社会。主従関係にもとづく身分的階層制が形成され,封建的生産様式を基礎とする。奴隷制社会に続いて興り,資本主義社会に先行する社会発展史上の一段階。
→関連項目江戸時代階級原始社会織豊政権太閤検地

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世界大百科事典 第2版の解説

ほうけんしゃかい【封建社会】

〈封建制度〉が一つの制度を指す概念であるのに反して,〈封建社会〉は封建制度がみられる社会を一つの社会類型として全体的・統一的に把握した概念である。したがって,封建制度をどう理解するかによって,どの時代,どの社会を封建社会とみるかも変わってきうる。封建社会についての最も代表的な研究はM.ブロックの《封建社会La Société féodale》2巻(1939,40)であるが,ここでは13世紀までの西ヨーロッパ中世社会が取り扱われ,レーン制や農奴制のほかに,イデオロギーのあり方,教会や修道院の位置づけ,法制や裁判のあり方,都市の問題,生活様式などが総合的に分析されている。

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大辞林 第三版の解説

ほうけんしゃかい【封建社会】

古代・中世・近代の三時代区分法において、古代社会の後に、土地の恩貸をめぐる人格的な主従・依存関係を基礎として生まれた中世の社会。

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世界大百科事典内の封建社会の言及

【私有財産制】より

…この階級関係は土地を媒介とし,家父長的な土地所有者と奴隷の関係であるが,この階級関係が原始的共同体を崩壊せしめて古代的階級社会を形成することになる。続く封建社会においては,財産形態は大土地所有者たる封建領主とその支配下にある農民・農奴という階級関係として現れる。ここでは農民はある程度の土地所有は認められるものの,例えば処分権は剝奪されるといった共同体的拘束下に置かれ,また共同体的土地所有も解体されてはいない。…

【中世社会】より

…この見方は第2次大戦後,封建制を農奴に対する領主の支配(農奴制,領主制)に基礎をおく社会とする石母田正らのマルクス主義史家に継承された。やがてそのなかから江戸時代をも農奴制に基づく社会とみなすことによって,中世・近世をあわせて封建社会=中世社会とし,中世をその前期,近世を後期とに区分しつつも全体として領主制の形成から崩壊までの過程を考えようとする永原慶二らの見解が生まれた。一方,中世と近世との差異を本質的とみて,中世を家父長的奴隷制社会,近世を農奴制社会とする安良城(あらき)盛昭の説も現れた。…

【藩政改革】より

…幕藩体制のもとで,個別領有の側面をもつが実施した政治的改革。幕藩体制社会を,太閤検地の施行を史的前提として,単婚小家族の小百姓を土地に緊縛し,これを身分制的に支配する封建社会と規定するとき,そこでの農政の基調は,小百姓の自立あるいは分裂による創出であり,維持であった。そして,そこでは領主の封建的大土地所有と小百姓の零細錯圃の占有とが対峙する関係にたっていた。…

※「封建社会」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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