悪がる(読み)ワルガル

デジタル大辞泉 「悪がる」の意味・読み・例文・類語

わる‐が・る【悪がる】

[動ラ五(四)]
恐縮・謝罪などの気持ちを態度言葉に表す。「それではすまないと、ひどく―・る」
悪者のように振る舞う。悪ぶる。「無理に―・ってみせる」
(「きまりを悪がる」「気味を悪がる」の形で)きまりが悪いと思う。気味が悪いと思う。「気味を―・って近づかない」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「悪がる」の意味・読み・例文・類語

わる‐が・る【悪がる】

  1. 〘 他動詞 ラ行五(四) 〙 ( 形容詞「わるい」の語幹接尾語「がる」の付いたもの )
  2. 悪く思う。気を悪くする。
    1. [初出の実例]「むさとわづらふてきをわるがるほどに」(出典:虎明本狂言・梟(室町末‐近世初))
  3. ( 「きまりを悪がる」「気味を悪がる」の形で用いる ) きまりがわるいと思う。気味がわるいと思う。
    1. [初出の実例]「嬢様も夫人も気味を悪るがって」(出典:社会百面相(1902)〈内田魯庵〉犬物語)
    2. 「此夫婦は自分達の極まりを悪るがる事は忘れて居る」(出典:野分(1907)〈夏目漱石〉九)
  4. 反省や謝罪をしたり、恐縮したりする気持を態度やことばに表わす。
  5. いかにも悪者のように振舞う。悪ぶる。
    1. [初出の実例]「だから、頻りに、悪(ワル)がるんだ。女も知ってる酒の味も知ってる、若くったって、何もかも知ってるんだって顔がしたいのさ」(出典:まんだん読本(1932)シャンパンを抜かう!〈古川緑波〉)

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